2022年度第1回「数理物質系学際セミナー」のご案内

2022.10.13

イベント

数理物質系学際セミナーの概要

数理物質系では、2022年10月より、数理物質系学際セミナーを新たに始めます。本セミナーは、主に数理物質系における研究内容を系内で共有することにより、学際融合・領域融合した新しい研究分野の創出を目指すことを目的としています。開催頻度は、当面の間、概ね月1回、講演者2人を基本とし、講演時間は、質疑を入れて2人で75分程度です。テーマ及び講師は、原則として数理物質系に所属する教員です。

 

第一回数理物質系学際セミナーのご案内

開催日時

2022年10月21日(金) 15:15~16:30

 

プログラム

第一席

講演者:清水 則孝 准教授(物理学域 ccs 所属)


司会:都倉康弘 教授(物理学域)
タイトル:大規模殻模型計算による核構造研究
Large-scale shell-model calculation for nuclear structure study

概要:
陽子と中性子を構成要素とする原子核を量子多体系として取り扱い、大規模殻模型計算(配置間相互作用法に相当)によって数値的に解く手法とその応用例について紹介します。この手法では、巨大な次元のハミルトニアン行列の固有値問題を解くことによって原子核の波動関数を求めます。近年では1000億次元を超えるような巨大な次元の問題を解くことができますが、それ以上の問題を取り扱うことはいまだ困難です。その限界を超える手法として、我々は「モンテカルロ殻模型」と「準粒子真空殻模型」という2つの手法を開発しました。この手法と富岳を利用して大規模核構造計算をおこない、炭素12のホイル状態など特異な原子核の構造解明を進めています。

 

第二席

講演者:都甲薫 准教授(物理工学域)


司会:寺田康彦 准教授(物理工学域)
タイトル:金属を触媒とした半導体薄膜の低温合成技術
Low-temperature synthesis of semiconductor thin films using metal catalysts

概要:
現在、ほとんどの高機能半導体デバイスは単結晶基板上に形成されています。もし、ガラスやプラスチック等の絶縁材料の上にこれらの半導体デバイスを構築することができれば、生産コストの大幅な低減やアプリケーションの飛躍的な拡大が可能となります。しかし、結晶ではない絶縁基板上に高品質な半導体結晶を得ることは難しく、また、プロセス温度は基板の耐熱温度によって制限されます。そこで本講演では、金属を触媒に用いることで半導体薄膜の結晶化温度を低減する技術を総括するとともに、多様な電子デバイス(太陽電池、トランジスタ、熱電変換、二次電池)への応用例を紹介します。

 

実施方法と参加対象者
zoom を用いたオンライン方式で行います。参加費用は無料です。原則として、どなたでも参加できます。ただし、参加人数の上限を超えた場合には、参加をお断りする場合があります。

 

お申し込み方法と締め切り

・数理物質系および関連センターの構成員(教員と学生など)
直接 (Garoon掲示板、TWINS、メール等で)zoom リンクを通知しますので,登録なしで自由参加することができます。

・系外および学外の参加希望者
Googleフォームで事前にお申し込み下さい。10月19日(水)までに、登録メールアドレスにzoomの接続情報をお送りします。参加申し込みの締め切りは10月18日(火)です。

 

Zoom参加の際の注意点

・名前表示を「所属 氏名」で設定してください
・セミナー開始10分前を目安に、参加用URLに接続してください
・基本的に参加者は、ビデオ=オフ、マイク=ミュートとしてください

 

お申し込み先

https://forms.gle/yWt1NHfXNMfxaR5i6

 

お問合せ先(Zoomアクセスの際の不具合時など)

数理物質エリア支援室総務担当(担当:佐藤)
E-mail: suurisoumu(at)un.tsukuba.ac.jp
※ (at) は @ に置き換えて下さい
Tel:029-853-5621